童話

それは、

子供に夢を見せるもの
子供の心を育てるもの

そして、 

――過去の戦争の悲劇を伝えるもの











五話  夢物語 









 何とか宿をとれた家族は、部屋の中でくつろぎながら、
 明日どこに行くか考えていた。

「みんな行きたいところある?」
「どこ行きたいと言われても・・・」
「ここ来たばっかだしねぇ;」

 う〜ん と、悩んでいるカウル、ロサ、エクたちと
 宿のおばちゃんからもらったスロレアガイドブックを見ているキムとナリィ

「キムちゃんこっちなんかどうかな?」
「いいかも」
「こっちも行きたいしなぁ〜」

 ガイドブックに載っている写真とにらめっこをしているナリィとキムに黒い影が忍び寄る


      ドゥードゥン ドゥードゥン (ジョー○ズを思い出してください


「う〜ん、どっちがいいかな?」

         ガバァ

「どぉ〜したの?ナリィ」

 後ろから不意に抱きつくカウル  (黒い影の正体はこいつか!

「!!お母さん!?」
「ピンポーンvナリィ大正解w」
「どうかしたんの?」
「だってさぁ〜 二人ともさっきからその写真ばっか見てるからねぇ」

 気になってさ と、笑うカウルにナリィは、先ほどまで見ていたページを見せ
 一つの写真を指す。

「これ綺麗だなぁと思って」
「あら、これは・・・」

 その写真に写っていたのは、夜空に輝く星と七色のカーテンであった
 それを遠目で見ていたロサとエクも3人のそばによる。

「ああ、オーロラね」
「?ロサ姉知ってるの?」
「私これでも、雪国生まれだよ」
「「「へぇ〜〜」」」

 納得した3人と、
 その後ろで、ガックリと肩を落としているカウル

「あたしだってそれぐらい知ってたよぉ・・・;;」
「まぁ、まぁ、お母さんそんなに落ち込まないで」

 20代後半の母親が、娘に慰めてもらうという
 このおかしい光景が普通の見えるこの家族は、いろんな意味ですごいと思う。

「キムゥ〜;;」
「・・・お母さん後ろ・・・」
「へっ?」

 カウルが後ろを向いた、次の瞬間

    ガッシャーン!!

 窓が割れる音とともに、人が飛び込んできた。

「――――っ??!!」
「母さん大丈夫!?」
「う、うん大丈夫、それより飛び込んできた人は・・・」

 カウルが周りを見渡すと、先ほど飛び込んできた人がベットの上に

「あらら、失敗失敗」
「誰だ!?」

 飛び込んできた人に剣を向けるカウル
 後ろにいた4人も武器を構える

「そんな恐い声しなさんなって」
「質問に答えなさい!」
「お〜、こっわ」

 と、下を向いていた顔が上を向く

「女の人?」
「だけど男の人にも見えます・・・」

 中立的な顔立ちの女の人(?)がそこにはいた

「ははは、よく言われるよそれ、一応言うけどこれでも女」
「そう、それで名前は?何で窓から飛び込んできたの?」
「まぁまぁ、武器を下ろして、喋りづらいからさぁ」

 相手に殺意がないので、5人は武器をおろす

「あんがと、俺の名はソウ、よろしく」

 ドタドタ と、誰かが階段を上がる音がかすかに聞こえる

           ばたぁん!!

 ドアが壊れそうなほどのいきよいで宿のおばさんが入ってきた

「どうしたんですか!?」
「あ〜;すみません。俺が間違ってここに突っ込んでしまって、窓ガラス割ってしまったんです」
「あら、そうだったのv」

 けがなかった? と、納得してしまった宿のおばちゃん

「まてまてぇ〜、どう見ても変じゃないか、ここは2階だしどうやってここに突っ込んだよ!!」
「それは・・、ねぇおばちゃん」
「そうそう、こんな事しょっちゅうある事なのよ」
「(・・・・世界って・・・・)」

 違う部屋用意しておきますね と、言い残して一階に戻ってしまったおばちゃん
 残されたのは、固まっている家族(−2)と呑気にベットに座っているソウと割れたガラス達であった

「お母さん、箒とちりとり持ってきたよ」
「ありがとうキム」

 いい子いい子 と、キムの頭をなでる
 キムが居なかった理由は、箒とちりとりを持って来ていたからだ

「じゃっ、片付け始めますか!」
「お母さん何かやることある?」
「じゃあ、もう一本の箒で一緒にガラス集めて」
「うん」

 掃除を始めてしまった、二人の邪魔にならないように
 そっともうひとつの部屋に移るエクとキム

「そういえば、ロサ姉は?」
「宿のおばさんにガラス入れるための袋もらってくるって」
「ふ〜ん」
「仲がいいんだねぇ〜」

     ・・・・・・・・・・・・

「!!??」
「ソウさん・・・・」

 いつの間にか、エクの後ろに立っていたソウ

「あんた・・・いつの間に!?」
「ついさっき?」
「何で疑問系なんだぁ〜!!」
「気分v」

 気分でボケんなー! と、今にもハリセンでソウを叩こうとしている
 エクを、止めるキム

「はなせキム!こいつを一発殴(?)らないと腹の虫が収まらない!!」
「まぁまぁ、頭冷やして」
「〜〜〜〜っ!」
「あはは、ほんっとあんたら面白いな」
「(カッチ〜ン!)もう本気で怒った!!」

 キムの制止を振り切って、ソウを叩こうとするエク
 それを面白がって逃げるソウ

    ・・・・・・堂々巡りである

  ――スパァン スパァン!
                  ハラハラ・・・・

エクとソウめがけて、短刀が壁に刺さる (この時横髪も少しだけ切れたとさ

「「・・・・・・・・;;」」
「あっ、お母さん」
あらあら、二人ともそんなに走り回ってどうしたのw(黒笑」
「あっあの、これは・・・」
「そう!!友好を深めようと思って・・・」

 ピンと張る空気
 カウルの威圧が恐い

へぇ、友好をねぇ
「うんうん;」
二人とも今何時だと思ってるの?
「・・・9時です」
他のお客さんにご迷惑かけるでしょv(ニコ」
「はい;;」
二人とも私達の掃除が終わるまでそこで正座していなさいw(ニッコォ」

 反論したかったが、カウルが“反論したら、今度こそ命はないと思え”と言っていた
 (彼女は、決してそんなことは口では言っていない

「キムちゃん、見張りよろしくv」
「うん・・・」

 ――キィ バタン

「・・恐いな」
「あれ位まだまだ、ましな方だ」
「へぇ・・・;」

 ――シーン

 静まり返る部屋の中
 この重い沈黙を破ったのは、ソウであった

「なぁ、お前の名前は?」
「・・・エク」
「ふ〜ん で、そちらのお嬢さんは?」
「キム」

 また重い沈黙が流れる

「(早くかえりてぇ〜)」
「帰ってもいいと思うよ」
「!なっ どうして!?」
「そんな顔してた・・・」
「そうかい; (顔に出てたのか?」

 そっと立ち上がるソウ

「帰るの?」
「おぅ、仕事中だから」
「大変だな」
「まぁねぇ・・・」

 ソウはテーブルにあった紙に何かを書く

「これ、お母さんに渡しといて」
「・・・別にいいけど、自分で渡したほうが早いと思うよ」
「うっ;・・だってさぁ、なんか怒られそうな気がするから・・・」
「母さんは、そこまで鬼じゃないから大丈夫だよ」
「うっ;でもさ・・・」

 ――会った瞬間に叩かれそうだから

 と、言い残して近くの窓から出て行ってしまったソウ
 紙はご丁寧にキムに渡して

「可哀相だな・・」
「ソウさんが?」
「ううん、母さんが」
「どうして、お母さんなの?」

 この場合、ソウの方が可哀相な気がするが

「だって、母さん暴力は振るわない人だから誤解されたなって」
「そうだね」

      ・・・・・・・・・・・・・・・・

 最後は何か、ずれてしまった気がするが
 まぁ、世の中終わりよければすべてよしである

「終わりよかったっけ?」
「さぁ・・・」





















あの童話を聞いて育った子供が大人になった

そして言う

“そうだ、あの戦争の悲劇をもう生まないようにこの世界をひとつにしよう”

そして新しい戦争が始まった

もう戦争をしないために作った童話が 戦争の引き金を引いたのであった




















――――オマケ――――


――キィ バタン

掃除が終わったのか、お茶を持って入ってきたカウル

「あれ?ソウさんは?」
「仕事中だから帰ったよ」
「あら、それは悪いことしちゃったね」

 顔は笑っているが、目が笑っていない

「お母さんこれ・・」
「ん?この紙は?」
「ソウさんが・・」
「なになに・・」

 ――ガラス割ってすみませんでした。
    明日にでもここに来てくれれば、ガラスの弁償代払います。

         909−LL2−DRI3  ギルド ――

「明日いくところ決まっちゃったね」
「;;そうだね」
「じゃあ、もう今日は遅いからお休みエク、キム」
「「おやすみ」」

 ――こうして、夜は明けていくのであった

「(明日こそは絶対に・・・)」

と、何かを心に誓うカウルであった


     ※

 そのころ、ソウは・・・

「!今寒気が・・」
「おやおや、風邪ですか?」
「ううん、たぶんあっちの事だと・・・(渡さなければよかった)」
「??」

 後悔しても、しきれないのであった






















-−五話終−-

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